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( >д<);'.・月詠み 日々 細胞分裂・∵.

- ネットの深海から 泡沫の言葉を放ちます -

無職の俺に降って湧いた話 第八話

無職の俺に降って湧いた話(全13話)

これまでのあらすじ (1話~7話)

「(株)君がいて、ぼくがいる」という怪しい企業名の会社が売上を伸ばしている。

 この会社の提供サービスの特徴は「依頼主(消費者)の頼みごとを「ミッション遂行人」とよばれるスタッフがクリアしていく姿の一部始終を鑑賞できる」こと。

 遂行人の装着した「メガネ」は、フレーム部にWebカメラ・レンズ部にモニターを搭載している。

 その「メガネ」を通じて、依頼主と遂行人がつながる。

 依頼主の依頼内容が困難なものほどサービスは高額になり、遂行人の得られる報酬も多くなる。

 遂行人は自分のファンを作ることで報酬にボーナスがつくことから、何度も指名してもらえるようにと様々なアイディアを出しては依頼主に気に入られようとする。

 依頼主の中には、自分の「お気に入り」の遂行人を他人に独占されたくないが為に、指名する度に膨らむ指名料金を恐れず、借金をしてまでこのサービスを利用する中毒者もいる。

 

 わたしは「彼」に出会ったことで、つらい虐めの日々でもなんとかつないで生きている。

 指名する度に依頼料金がふえていくシステムは悔しいけれど本当によくできているなと思う。

 毎月のおこづかいをためて、今日、やっとまた依頼が出来そうな金額にまでになった。

  「彼」は私の指名に答えてくれるだろうか…。

 

 それでは、つづきです ↓

Stop! In the Name of Love (Pumping Paradaise mix)

Stop! In the Name of Love (Pumping Paradaise mix)

  • globe
  • エレクトロニック
  • ¥250

 

久しぶりに彼に逢えると思うと、パソコンを触る手はずっと震えていた。
設定画面で彼のIDを選択して、予約するための設定項目を進んでいく。
「オンライン」と表示されていた。
でも、久しぶりに見た彼のデータは「依頼遂行レベル」がわたしの想像以上にあがっていた。
依頼費用もずいぶんと高くなってしまう。
わたしはもう、今回で彼に依頼することが最後になるのかもしれないと思った。
何とか依頼を頼める金額にまで条件を落としていくと、動画の音声の「チェックボックス」まで外さなければならなかった。
無音で、うごめく画面を眺める形になる。

しばらく依頼しない間に、もう、わたしの手の届かない所までいってしまったのだろうかと思った。
でも、これまで通り、私が依頼の予約をすると5分も経たないうちに連携させていたスマホに連絡が届いた。
「依頼受託しました」と返事が来た。

 

 もしかすると、彼がわたしのことを待っていてくれたのかもしれない、などと期待してしまう自分が恥ずかしかった。
「接続中」のモニター画面がおわり、彼の「メガネ」の映像が映し出された。

 

違和感を感じた。
いつも、かならずはじめにしていた空を仰ぎ見る動きがない。
動く速度もいつもと違う。
なにか焦っているような動きだ。

 

「…だれ?このひとは」

ぬいぐるみが沢山並んでいるお店に入ってみたり、カジュアルブランドの洋服のお店に入ったり、流行っているスイーツのお店に行ったり…。
わたしが誰かわからないけれど、何かしらのデータを得ていて、そこから思いついた行動を試している、そう思えた。

今回、私が彼に依頼した内容は、はじめて彼に依頼した内容と同じもの。
何でもない依頼。
何でもない、わたしのお願い。

「わたしを笑顔にさせてください」

ものすごく、意地悪な依頼だったと思う。
それでも、あの時の彼は私を笑顔にさせてくれたのだ。

急にその時の、彼の声を思い出した。

「…なにか…嫌なことでもあったのか…」

目の前の画面が、涙でゆがんだ。
虐められて、まいにちが苦しくて、逃げたしたい気持ちだったあの頃。
でも、彼の「メガネ」を通した優しい心に救われた。

この映像を届ける人物は彼ではない、別の人間だ。
戸惑いの中、短い依頼時間は終了した。

「遂行人、クリアならず」の文字が画面に現れた後、ほどなくして「満足度」を選択する画面が表示された。
これを打ち込むことで遂行人はボーナスを得ることが出来る。
たしか、このボーナスを得るためには「メガネ」に専用アプリをインストールしなければならなかったはず。遂行レベルがある程度必要になると同時に、アプリ代金も高額だと聞いたことがある。
なぜ、この人はこんなものをえらぶのか。
満足度を「評価しない」に設定してみると、ほどなくして映像が途絶えた。

わたしが知っていた「メガネ」の彼はどこにいってしまったのだろうか。 



 ー ー ー ー


つづきます…

 

…この思いつきではじまったお話しもあと2,3話で終わると思います。

パソコンに向かうのが憂鬱になる…なんで続けてしまったのか…

 もしも、私が「メガネ」のアルバイトを紹介してもらったら週末だけするかもしれません…。

 簡単な依頼を受けて、週末1時間ほど、出来れば早朝がいいなぁ…。

 こつこつとお小遣いを貯めて、念願のスマホを手に入れて…。

 そのうち依頼遂行レベルが上がって…週末の1時間がフルタイムになり…。

 一年も経つと、そっちの稼ぎが伸びてきて、そっちが「仕事」な気がしてきて…。

 気付けば、嫁に「オレはこれで生きていく」とか高らかに「メガネ」宣言。

 …つまらねぇ話だ…。うぅ。

 

きみにしか聞こえない

きみにしか聞こえない

 

昨日のガンプラの記事がなぜかたくさんの人に読まれて…で、そういう事が起きた後には関連する記事を続けるといいとかいう内容のものをどこかで目にしたのですが…。

 できませんでした。

 …嫁はガンプラ、作ってましたよ。胴体と頭が出来ていました。

 昨日始めて沢山の人がブログ観てくれたって言ったら喜んでくれました。ガンプラネタが良かったって言ったから頑張って作ってくれたんかなぁ…。