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( >д<);'.・月詠み 日々 細胞分裂・∵.

- ネットの深海から 泡沫の言葉を放ちます -

無職の俺に降って湧いた話 第三話

無職の俺に降って湧いた話(全13話)

↓ 第一話 

↑ 第二話

 

第一話~第二話までのあらすじ

ネバーエンディングストーリー

ネバーエンディングストーリー

 

『無職の日々が淡々と過ぎて行く。ある日、友人に「(株)君がいて、ぼくがいる」という怪しい会社のアルバイトを紹介される。

 バイトはフレーム部にWebカメラ・レンズ部にモニターを搭載した「メガネ」を装着することから業務が始まる。モニターに表示された三つの依頼の中から好きなものを選ぶ。その依頼をクリアすることで報酬が得られるという珍しい仕事だ。

 初めての受注する依頼、まずは手始めにと三択の中から一番拘束時間が短く、簡単そうな「コンビニでの買い物」を選択することにした。なんとか無事に要件を済まし、ほっと一息つくことができた。

「もう働けないのではないか」と無職での日々で失ったはずの自信を、小さな稼ぎであっても少し取り戻せたような気さえした…』

 

 

 それでは、つづきがはじまります ↓


 ー ー ー ー


はじめてのバイトを終えて「メガネ」を返却した翌日の朝、私はバイト先には行かなかった。
バイトは好きな時間に働くことができて、働きたくなったら会社に行って専用受付で「メガネ」を受け取り、三択の中から好きな要件を選んで実行する。
それをとりあえず一度済ませたのだが、こんなことでお金が得られるのだろうか、得ていいのだろうかという疑いと戸惑いの心が沸いてきて、ずっと落ち着きがなかった。
横になったまま天井を見上げていて、ふと思う。
昨日のコンビニでの買い物を代行するという仕事。
頼まれた人が買い物をする様子を眺める事に、もしも私がお金を払ってまで望むことがあるのならば、その理由はいったい何だろうか。
そんなことを希望した人がいるということに、世の中には自分の理解が及ばないことにお金を払う人がいるのだなと、不思議に思った。
しかし実際に、Webカメラを通した向こう側にその依頼人がいたのだと考えると、妙なつながりを意識してしまう。

「メガネ」を通して何がみえたのか。あなたは、何を見たかったのか。


 ー ー ー ー


昼過ぎ、ネットバンクにログインしてみると、お金が振り込まれていた。
1000円。
一時間の業務予定時間だったが、実際にコンビニで買い物を済ませて、「メガネ」をポストに入れて返却するまでの時間は15分もなかったと思う。 

「15分働いて、1000円。お腹、減ったなぁ」 

 感情をこめないような独り言をつぶやきながら、内心ほくそ笑んでいる自分を感じた。
昨日、そのバイトの依頼でつかったコンビニに行くと、昨日アドバイスしてくれたスキンヘッドの「メガネ」をかけたバイト店員がまた居た。

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「依頼請負人のメガネに搭載されたWebカメラの映像データ。
これは、映像データを解析処理する機関を経由して、はじめて映像サービスが依頼主に提供されている。
依頼主はネットで依頼要件を設定入力して、仮登録をするところからはじまる。
その依頼内容での支払料金が瞬時に計算されて提示されるから、その金額に納得した場合には「予約ボタン」を押す。
すると「手続き完了」となる。
買い物料金、移動費用などが別途発生する場合、依頼料にその費用を加算した金額が追加で請求されることもお忘れなく」

別にこちらから聞いたわけでもないのだが、少し疑問に思っていたことを言ってくれたので、カップ麺に加えてレジ横の「かりあげくん スパイシー」を追加で注文した。

すると、またこの店員は話し始める。

「迷っていたでしょ?
実際にお金が振り込まれるまでは。
ぼくもそうだったからさ。
バイトは「メガネ」で会社に管理されているから、タイムカードが存在しないけど映像データがその代わりに使われているんだ。
ぼくはとりあえず支払いがなかったことは一度もないけど」

と早口にまくしたてると、

「お待たせしました。またお越しくださいませ」

と急に余所余所しくなり、私に別れを告げた。



 ー ー ー ー


翌日、朝から会社に向かう私がいた。
「球団応援 ダンス&ヴォーカルユニットの限定クリアファイルを並んでGetせよ!」

という要件が、私のバイト二回目に選択した依頼だった。
配布会場が近いこともあったし、ただ並んでいるだけでお金がもらえるのならばと喜んで依頼を選択した。
配布予定時間の5時間前からの依頼要件。時給もなかなかの額だ。音楽を聞いたり、うたた寝をしながらひたすら並び続けた。
こういうイベントに参加することが初めてだったが、朝早くから列を作る人間がいることに驚いた。限定200個のクリアファイル一枚を貰う為に並ぶ人間が早朝から沢山いる。
だが、そのことよりも私の「メガネ」を通して並んでいる様子を見る人間がいることにさらに驚く。
何も楽しくないだろうと思う。何も変わらない景色。目の前には「Bsgirl」とかかれたベースボールキャップをかぶった男しか映らない。
自分の代わりに並ばせているという優越感でも欲しいのだろうか。
私は別に、依頼のクリアファイルを貰うことさえできればお金がもらえるからそれでいいのだが。




 ー ー ー ー


つづきます。



 いやぁ…お金さえもらえればって思考に急に変わってくるあたり…この先、どうなっていくんですかね…。

 毎日こんな感じで即興で考えては公開して(後悔して)が出来るのも今の内かもしれませぬ。

 もういつの間にか10月も給料の締日です。少し前までセミが鳴いていたというのに…。

 これから年末にかけて残業が増えてくると、さすがに毎日更新は出来ないだろうと思います。

 私は毎日更新することを宣言しているわけでもないのですが、それがそのうち途切れるだろうと思うのは、やっぱり残念だなぁと思います。

 

 

  いつか来るその時まで、とりあえず個人的に楽しめれたらそれでよし…。

JOY

JOY

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