月詠み 日々 細胞分裂

- 泡沫の妄想を あなたへ -

社畜の嫁は「眠り姫」

 ここ一ヶ月、嫁と会話しただろうか。

 私の仕事は常に長時間労働だ。

 朝は5時には家を出て、帰宅するのは日付が変わるくらい。

 そして、実はここ何か月間も休みがとれていない。

 

 嫁には「早寝早起きをしてください」と伝えているが、嫁の起床時間より私の方が早く起きて出社し、嫁の就寝時間より遅く私が帰宅する為、私が目にする嫁はいつも寝ていることになる。

 それでも、深夜帰宅すると夜食がテーブルに置かれており、早朝には冷蔵庫に作り置きして用意されているものを朝食としていただく。

 用意されたシャツに袖を通して、用意されたお弁当を持って家を出る。

 こんな生活を繰り返している。

 

  わたしの目には直接触れないが、嫁は家事を完璧にこなしていると思う。

 料理の味は良いし、部屋はいつも清潔でピカピカだ。

 

 嫁の寝顔をのぞいてみる。

 静かに寝ている。

 この仕事に就くまでは、もっと余裕のある生活だった。

 正直、どうして前の仕事を辞めてしまったのだろうと後悔している部分がある。

 給料は今の方がいいけれど、家族の時間も、私の時間もない。

 嫁は昼間、本当に起きて動いている時はあるのだろうか?と思ってしまうくらいに接点がない。

 このままの生活でいいのだろうかと、さすがに不安になってくる。

 

 口元がざわつく。

 「愛しているよ」と声に出してみる。

 嫁は少しも変わらず、小さく寝息を立てている。

 

 

 次の日の深夜、帰宅するとテーブルに食事と一緒にメモが置かれていた。

 「わたしも愛しています」と書かれていた。

 驚いた。まさか起きていたのだろうか。

 寝室を覗いてみるが、嫁は寝ている。

 「いつもありがとう。君のおかげで今日も仕事に集中できた」

 と語りかけてみる。

 反応はない。

 

 また次の日の夜、テーブルにはメモが置かれてあった。

 「あなたのおかげで、わたしは毎日が充実しています。お仕事ごくろうさまです」

 と書かれていた。

 寝ている嫁に語りかけて、次の日にはメモで返事が返ってくる。

 

 こんなやり取りに幸せを感じていいのか戸惑うが、帰宅してメモをみるのが何よりの楽しみになっている。

 

 もうすぐ結婚記念日だ。

 もちろん私は仕事。

 何かプレゼントしようか。

 枕元に置いてみるとどうなるのか。

 楽しみだ。

 寝ている姿しかみられない嫁と一緒に暮らす毎日だが、私はしあわせだ。

  

 

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 という、妄想です。

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  …わたしのオヤジは昔、姿を見ることがないくらいに休みなく働いていました。

 「オヤジ、なんで昔はそんなに働けたん?」と実際に聞いてみたことを思い出した。

 

 オヤジ「慣れたらそんなもんだ」

 

 …ほんとかよ(´;ω;`) お仕事、ごくろうさまでした。