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月詠み 日々 細胞分裂

- 泡沫の妄想を放ちます -

ミニマリストの妻との生活

妻がわたしと結婚しようと思った理由を聞く機会が今日あった。

妻が友人と電話をしていた。

その会話を近くにいた時、偶然耳にした。

「アタシの価値観がそのまま変わらずに維持できると思ったからなんだよね」

 

その言葉を聞いた時、なんだか悲しい気持ちになった。

妻は最小限の持ちもので生きることにやたらと執着している。

口癖は「収納があるから物がふえる」だ。

 

まだ結婚する前、妻が私の賃貸アパートにはじめて来た時に発した言葉が忘れられない。

「うわぁ~、□くんの部屋、物が少なくて、スッキリしていていいね!でもね、ここからもっと改善していこうよ!」

 

それから妻がわたしの部屋に来るたびに、わたしの持ちものが削ぎ落とされていった。

いや、いきなりそんな毒のある言葉を使うことはなかった。

それによって生活の質がよくなった部分は否定できない…。

不必要なものだと自分でも解ってはいたものの、そういうものに限って捨て方や捨て時がわからない。そしてそのままになっていたものを真っ先に処分してくれた。

 

使用済みの電池、電球。フッ素加工のはげたフライパン。

使わない食器、壊れかけの家電、要らなかった100円均一商品。くたびれた肌着…。

そういう物が自分の視界から消えるというのは実に爽快なものだった。

ただ使わないものが部屋から消えただけで、無限に選択肢が増えていくような、そんな気持ちを妻はわたしにあたえてくれた。

今思えば、それは妻が計算した洗脳に近かったのかも知れない。

…いや、それも言い過ぎた。

妻と友人との電話はまだ隣で続く。

友人とは「ミニマリスト」仲間で意気投合しているらしい。

 

 

その日の夜、取引先の会長が亡くなった。

急に視界が開けてくる。

あれ?どうしてこれまで気づかなかったのか。

自分の持ちものの少なさにおどろいた。

目が覚めたという表現がただしいのか解らないが。

「ごめん、黒いネクタイどこだったかな?ちょっと…があって

嫁に聞く。探してみようにもどこにあるのか見当がつかない。

「あぁ、あれはあなたにとって使用頻度が低いから使い捨てにしようと思って。コンビニで買う?今日明日の話しでなければアタシが用意しておくから」

「…スーツも仕事用以外に一着しか見当たらない。前はどうだった?靴は?…」

 

そこで確信する。

わたしは自分の持ち物がこの家のどこにあるのか完全にわからなくなっている。

朝起きたら妻がすべて必要なものを用意してくれる。

そこには一つの不足もない。

仕事から帰れば就寝するまでに必要なものを嫁が出してくれる。

…休日に至っても嫁に管理されている。

そういえば、休日はいつも同じ服しか着ていない。

嫁が用意する物だけでわたしは毎日を生きている。

それがどこから出てくるのかもわからない。

そんな生活がいつからだったか。

もう、思い出せない。

 

 

冷静に考えてみる。

嫁との生活に終わりを求めているわけではない。

2人の子どもと今後も、もちろん妻とも一緒に生きていきたい。

ただ自分らしさを失う程に、家の中で迷子になるわたしの姿を客観的に感じたことで突然不安になり、パニックになっただけだ。

冷静な頭で考えてみる。

嫁にひとつ提案をしてみることにした。

 

 

 

提案したこと。

「休日は自分の為だけに「料理」を作らせてほしい」

まだ小さい子ども達と私との料理が合わず、作り分けることを妻が煩わしいと感じている部分が多少あると感じてはいたが、そこを無視しているわたしがいた。

休日くらいは、妻にその点だけでも貢献できれば少しは家事が楽になるのではと思っていた。

妻からは気分よく権限を許された。

 

学生時代、1人暮らしの頃。よくパスタをつくって食べた。

当時は国産メーカーの乾麺500グラムを毎日100円で売ってくれていたスーパーが近くにあり、そこでまとめ買いをしていた。

何を作ろうかと思った時、その当時の気持ちをもう一度味わってみたいという思いがわいてきた。

妻に食費を催促すると「1000円まで」と伝えられたので、俄然と自炊していた学生の頃の気持ちがよみがえった。

 

妻の気が変わらないうちに、一つだけ物の購入を願い出た。

休日の料理に使う「マイフライパン」だ。

テフロン加工のされていない、鉄製のフライパンだ。

 九十九 打出しフライパン28cm

しっかり手入れをしてやれば何十年も持つ鉄製フライパン。

それが手元に届いた。はじめの手入れとして油慣らしをする。

 

今日の昼食に作るメニューは決まっている。

アンチョビを使ったペペロンチーノ。

わたしが学生時代に一番口にした得意料理だ。

妻にも食べてもらえるだろうか。

 

 

 

 

という、妄想話でした。

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 正月休みの前に、個人的にも一仕事しないといけない。

 明日は、

 ・年賀状を全て書ききること。

 ・嫁と実家の両親への御土産選びに出かけること

 これは最低限のノルマ…序の口…。

 

 後日訪れる本戦を経て、無事に正月休みまで駆け抜けられますように…。

  (´;ω;`)

 

 

リバーライト 極ROOTS フライパン 28cm

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