日々人 細胞分裂

- 泡沫の妄想を あなたへ -

遅ればせの育児

「集団生活保護施設」に身を寄せる初老の男が育児を任せられることに

伸るか反るか?乗れよ!

未来の交通事情における男女の行方。それを見守るドライバーは無人君。

ならず者たちの巣くう島

この世の中には様々な国があって、肌の色や目の色、話す言葉が違う人達が集まって一つの世界で生活をしている。そして、各々の国で蔓延っている歴史に文化、宗教というものがあることをわたしは知っている。…島から一歩も出たことがないのに。 ー ー ー ー …

誓いの言葉

少子化対策として国は満30歳以上の独身男女に「擬似結婚」を義務付けた…

「真相は穴の中」第八話(最終話)

村長と少年は霊山の山頂に辿り着いた 村長は手荷物の中からあるものを取り出し、穴に鎮めると口にした

「真相は穴の中」第七話

上から食べ物も何も降ってこなくなるとラッカスは体調を急に崩し始めた。急ぎ穴の外へと出ようと正体不明の者と計画を進めるが…

「真相は穴の中」第六話

穴の中で二人の男は出会った。 「見送られ死ぬはずの者」と「人知れず生きていた者」 やがて二人は交じり合いだした。

「真相は穴の中」第五話

霊山の穴の中で待ち受けていたのは、何者かの気配だった。こんな暗闇の中でどのようにして生きているというのか。 不気味な視線を感じる中、さらに予想しなかったことが起きる。 突然上から物が落ちてきた。 監視する者と幇助(ほうじょ)する者。 何者か達…

「真相は穴の中」第四話

死んだはずの男が目の前に、生きていた。 彼に思いを寄せていた娘は、彼が霊山の穴に入ったあの日を振り返る。 男は穴の中へ村の祭りでこしらえた梯子を伝って、一歩一歩、穴の底へ降りていった。

「真相は穴の中」第三話

村から連れ去られた娘たちを連れ戻り、事件を解決したことが評価され、多くの「歳」を与えられるきっかけになったのだと「元」村長は語った。ただ、その時の帰り道、以前霊山の穴に葬られたはずの幼なじみと出会ったのだと言い出した。

「真相は穴の中」第二話

突然開かれた減歳会議。なぜか裁かれたのは若くして村長になった男だった。 彼に憧れていた少年は、「元」村長から霊山の山頂に向かうまでの道を一緒に行かないかと誘われる。 重苦しい空気の中、「元」村長は自分が若くして村長になった経緯を語り始めた。

「真相は穴の中」

この村では行いが認められることで歳を与えられる。逆に過ちを犯せば「減歳会議」が開かれ、歳を取り上げられる。もしも零歳になってしまったら、村を見下ろす高い霊山の山頂にある底なしの穴に突き落とされるという罰が与えられるのだ。

海をたゆたふ

人が「人とは異なる生物の遺伝子」を身体に取り入れて、新たに違う人種となること。それが神の意志に反する行為だと多くの者がいう。小さな頃、人間は違う生き物の遺伝子を口にすることで生き永らえているのに、その消化された生物がはっきりと目に見える形…

「この子」のいる書店

それはある日、この小さな書店の中へ飛び込んできた。 少し遅いお昼ご飯を食べ終わり、店番をしていた妻と交代したところであった。いつも通り、時刻は二時を過ぎた頃であっただろう。その時は、確かに店の中に客は一人もいなかったはずだ。 「おい、居るん…

俺の人生を超えて逝け

今や先人の知恵や技術などは、お金さえ出せば簡単に手に入る時代になった。 お気に入りの音楽を聴くように、気になった本を書架から一冊抜き取るように。 国民は祖先が代々受け継いできた能力を引き継ぐ権利があり、この先の国の未来へと紡いでいく義務があ…

とんぼのめがね は きみいろめがね

一台の小型ロボットが部屋の片隅で羽を休めている。時おり頭をころころと傾けては、今日もプログラム通りに『トンボ』を演じている。 ー ー ー ー昔、ボクが幼い頃のことだ。おもちゃメーカーが子ども用に手掛けた昆虫ロボットが流行った時期があった。 「カ…

昼下がりの午後、病院にて。

この国の医療はコンピューターロボットが全てを担っており、診察、手術に関しては24時間365日行われている。 病院の正面入り口を入ってすぐのロビーにボックスがいくつも並んでいる。ボックスの中には一台のコンピューターと椅子が置かれている。個室に…

断片的な彼女

「テレビってさ、深夜帯で面白かった番組がゴールデンに移ったら、何でだろうね。おもしろくなくなる気がするの」 「そう?気分的なモノもあるんじゃない?」 「寝る前の時間帯と、その…皆さんがお食事なさってる時間帯の?」 「そうそう。実験してみようか…

誰かの中の自分 自分の中の誰か

「誰かの手によってネット上に自分の名前があがっているかもしれない…」 私は自分の名前や友人の名前を検索したことがある。そして、過去の恋人の名前も。たぶん、多くの人が同じように何度となく試したことがあるんじゃないか。もしかしたら誰かが私のこと…

幸せの表現

「高額当選宝くじが欲しい」 そんな思いを抱くのは、きっと以前からもそうであって、この身体が発する異臭のせいではない。本気でそう思い、そう願うのかと問われるならば当然だと答えるが、ではそれで今のあなたは幸せになれるのかと続けられると自信がなか…

『創造の神』

音楽(リズム)と実験が好きな神がいた。その集大成として生態系を造り、主に「地球」という星の観察に重きを置いていた。しかし実験の最中、意見を述べる人間という生き物が鬱陶しいと感じ始め、一先ず声を取り去った。 途端に彼らは混乱に陥りスピード感が…

『復活の呪文』

「では、こちらへお座りください」 「これから、こちらの薬を服用していただきます。前々からの説明の通りになります」 「えぇ。飲んでいただいた30分後、仮死状態に陥ります」 「はい。大丈夫ですよ、説明の通りです」 「えぇ、リラックスした状態の方が…

「セツナ」

確かはじめの頃は「切り込みのセツナ」と呼ばれていた。それが「死にたがりのセツナ」から「不死身のセツナ」に変わり、今では「死神のセツナ」「死神」と呼ばれ、敵に恐れられるようになった。今や敵味方を含めて彼女を知らない者はいないだろう。彼女は常…

あの俳優の、人には言えない趣味

芸名は「物部 大河」現在30歳。特撮ヒーローのオーディションで受かり、18歳で俳優としてデビューした。3年前から、活動の場を国内ドラマからアジア映画の世界へと移しはじめ、来年からは英語圏での映画撮影が始まる。 年々多忙になっているとは自覚し…

私の同僚が持っているらしい「ストレス社会で生きる方程式」

私の仕事場にひとり浮いている人物がいる。その人は私と同期入社だ。彼は、自分の思い通りに事が進まないとたいへん機嫌が悪くなる。取引先の相手に対してはとっても外面がいいのだが、社内では内弁慶で誰も彼に逆らえない。彼が社内での立ち位置が確保され…

石像の母

ー わたしの目の前にいるだろう、愛しい娘。 あなたには今、わたしのことがどのように映っているのだろうか ー 前日から降り続いた雨が止んで、雲ひとつない青空が広がっている。わたしは一歳に満たない、幼いわが子をベビーカーに乗せて外へ連れ出た。近く…

白い空間『努々』

真っ白な世界に扉が現れた。これはいつも通りのこと。現実の私は寝ている。でもこれは、夢ではない。この扉は別に存在する、不思議な世界への入り口だ。 ー ー ー ー ー 白い空間を彷徨った先。目の前に現れた扉を抜けた瞬間に、私はそこで作業に没頭してい…

息継ぎのいらない休息

帰宅して、食事を済ませ、さて一息つこうという時になると決まって浴室に移る。服を脱ぎ、裸になり、栓をしただけの浴槽に入る。そこから、おもいきり蛇口をひねる。 勢いよく水が浴槽に広がっていく。足を十分に伸ばせるタイプの浴槽の底へ、背中を合わせる…

金銭トレードされた、ある日の『流れ社員』

働くことにつかれた私は、『流れ社員』として生きていくことにした。 多くを望まず、誰でもできると会社側が言い張る仕事をこなす。 仕事ができないと会社側に判断されたり、閑散期がくれば違う会社へと流される。そんな日々。

ノストラなんとかの大予言

巨大な隕石の襲来は、300年前に観測予想されていた。人類滅亡の危機は、何世代にもわたって知力を合わせた結果、何とか回避できた。徐々に削られ、いくぶん小さくなった隕石。それが昨日、直近のひと月前に公表されていた場所へ、予想時間通りに落ちたの…