上空から襲ってきた敵を倒したあと この虚無の白い世界に 雨がよみがえった しかし 敵を倒してからというもの 俺と女神との間には 依然として長い沈黙があった まぁ俺が 一方的に口をつぐんだだけだが あの 引き金を引く瞬間に感じた違和感を 未だに拭い去れ…
転々と場所を変え 上空の敵から逃れた その合間では 女神に力がもどるたびに あの敵を倒すためにひつような 武器の創造を試した しかし 躰を奪われ 万全ではない女神の力では 大そうな武器は生み出せなかった 結局 いま手元にあるモノは 散弾銃とその銃弾1…
なんの役にも立たない 銃弾だけをにぎりしめ 真っ白な荒野を ひたすら逃げまどった すっころんで 敵の攻撃がうでをかすめようとも からだをつんざく敵の叫び声に 思わず両手で耳をふさごうとも 頭上からおりてくる『女神』の声は いつも平穏で 『心』に響き …
空中をただよう敵に狙いをすませ 引き金をひいた 『カチッ』っという音がむなしくひびいた …おい 弾がない 「…どうやら そこまでを生み出す力が いまの わたしには もう残されていないようです」 …空中にいる敵には さすがに手も足もでないぞ しかたない… ー…
ー敵を倒すと 武器は白い世界に吸い込まれるようにして消えていったー 「ほんらい あなたがたは 想像することで道を切り開いていく そういう いきもの なのです さきほどの 武器は あなたの『心』が想像し 願ったものに わたしの力を あたえた結果 生まれた…
…ちょっとまってくれ。 『決して ふりかえるな』だと? 「…ええ」 …ここでうしろを向いたら オレは いったいどうなるというんだ? 「あなたを 追うものがいます」 誰だそれは オレが 逃げ出したからか? 「この虚無の世界 あなたは その追うものに 心の弱み…
あれ? これ どこかで 見たことがあるような気がする 「わたしの声がきこえたようですね そう それはステータスといって あなたの生命力を意味する数値です あなたは以前の世界の記憶が 少し残っているようですね」 以前の記憶? 「この 真っ白な虚無の世界…
きっと 誰もがそうなんじゃないかなとおもう いつの間にかこの世に存在していた きっかけなんてわからない なにを持ってうまれてきたのかなにを置いてうまれてきたのかなにを望もうが望むまいが勝手に時は流れた 目の前には自由なフィールドがあって上空には…